吹きさらしのホームに、冬が訪れた。京都府の端、田舎町。駅には、風を防ぐものなど、ない。右から左へ通り抜ける小言のように、風は自由に走り抜ける。凍えるように寒く、手袋や、それといった類のものを持ってこなかった自分自身を、僕は呪った。 田舎の駅…
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