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読書感想文/マーケティング/エッセイなど。基本的にフィクションです。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

人間みたいな神様...【書評】いちばんわかりやすい北欧神話 (杉原梨江子)

概要 古代の北ヨーロッパ・ゲルマン世界で育まれた神々の物語は、 アイスランドで『エッダ』『サガ』として豊かに保存され、 欧州各地の数々の文学作品の礎となった。 北欧神話と僕 ロードオブザリングが一番有名だろうか。 北欧神話は数々の映画やゲーム、…

【書評】バイバイ、ブラックバード (伊坂幸太郎)

あらすじ 星野一彦の最後の願いは何者かに<あのバス>で連れていかれる前に、 五人の恋人たちに別れを告げること。 そんな彼の見張り役は「常識」「愛想」「悩み」「色気」「上品」ー これらの単語を黒く塗り潰したマイ辞書を持つ粗暴な大女、繭美。 なんと…

暴力の正体とは?【書評】限りなく透明に近いブルー(村上龍)

概要(あらすじ) 米軍基地の町・福生のハウスには、 音楽に彩られながらドラッグとセックスと嬌声が満ちている。 そんな退廃の日比の向こうには、空虚さを超えた希望がきらめくー。 感想 福生のハウスとは、福生市にある米空軍横田基地周辺にあった(元)米…

【書評】透明ポーラーベア 伊坂幸太郎

繋がってるね、とは、mixiの昔のCMの印象的なセリフで、 数年後にLINEが同じ趣向のCMを打ったけれどもオレンジのそれほどには印象に残らなかった。 あくまで個人的な印象に過ぎないが。 1対1のメッセージで繋がることより、1対Nで繋がることの難しさを人々は…

【妄想】早起き

早起きがしたいです。でも、結局今朝も起きられず。起きようと頑張るのですが、うんうんと唸るだけでアマレスラーもびっくりするくらい布団の上で寝返りをうって終わるだけ。 「もう、起きなきゃでしょー」と布団越しに体を揺すって起こしてくれる石原さとみ…

【書評】男ともだち 千早 茜

-------------- 関係のさめてきた恋人と同棲しながら、遊び人の医者と時々逢いびき。仕事は順調、でも何かが足りない――29歳、京都在住のイラストレーター神名葵。彼女の日常に七年ぶりに舞い戻ってきた、大学時代の先輩ハセオ。互いに恋人がいても、なぜかい…

【書評】トマトの話(五千回の生死) 宮本輝

------------- トマトを欲しながら死んでいった労務者から預かった、一通の手紙の行末。(巻末より) ------------- メタファーって便利で、本当に伝えたい事を表現できるときがある。直裁的に対象を詳細に説明するよりも、あえて視点を対象から外す事で読み…